これまで、日本の子宮がん検診は大きな問題を抱えていました。第一に、日本の子宮がん(頚がん)検診は、判断の際、細胞診だけを基準にされることが大半だということです。子宮がん診断を細胞診だけで行った場合、国によって正解率はだいぶ異なります。80%強の正解率を誇るのはイギリスですが、アメリカとフランスでは60%、ドイツが50%と下がり、カナダだと40%以下という低い正解率になり、平均値を割り出してみても、信頼性が高い数値とは決して言えないのが現状です。
そしてもう1つの問題です。ヒトパピローマウイルスによる感染を原因として子宮頸がんは発症することが判明していますが、ヒトパピローマウイルスの型は300種類以上に分類され、そのうちのごく一部の型のウイルスだけが子宮頸がんの原因となることも明らかにされています。
ですから、子宮頸がんへの進行を予防するには、ヒトパピローマウイルスのDNA型をチェックする検査の有効性がかなり高いと言えるでしょう。以上の問題点を踏まえた上で、2009年4月から、日本でもベセダシステムと呼ばれるヒトパピローマウイルスの感染に対する診断に重きを置いた検診システムが採用されるようになりました。
従来の細胞診に依存した子宮がん検診と比較すると、より精度がアップし、受診者にとって有効な検診が実施されるようになったわけです。これまで行われてきた細胞診とヒトパピローマウイルスのDNA型をチェックする検査を両方実施することで、子宮頸がんの診断の正解率も上がりますし、子宮がん完治の絶対条件と言われる早期発見率のアップに貢献します。
医療機関によっては、ヒトパピローマウイルスの検査で感染事実の有無だけのチェックしか行われない可能性もありますので、受診の際は事前に確認することをオススメします。保険の適用対象には含まれませんので、検診の費用は全額自費負担となり、医療機関によっては6000円から20000円前後とかなり差が生じる為、費用に関しても事前にチェックするようにしましょう。