子宮がん(頚がん)は、ヒトパピローマウイルス(HPV)が子宮頸部に感染し、感染が長引いた結果細胞に異形成が起こり、その中でハイリスク型のヒトパピローマウイルスに感染した一部が最終的に子宮がんへと進行することが判明しています。ローリスク型、ハイリスク型と呼ばれるのは、ヒトパピローマウイルスを分類するDNA型(遺伝子タイプ)になります。
ハイリスク型が子宮がん(頚がん)を発症することが判明していますから、子宮頸部の細胞検診で異形成が発見された患者さんは、感染したヒトパピローマウイルスのDNA型を検査すれば、治療方針の判断材料になりますし、どのくらいがんが進行しているのかを予測することも可能です。ハイリスク型のヒトパピローマウイルスも何種類かのタイプに分類されます。
その中で、欧米ではハイリスク型に分類される18型は、日本では自然治癒率が高く、対象を国内の患者に限定して行われた研究では、子宮頸がんの組織で発見されることは少ないものの、腺がんでは50%から70%という高確率で発見される為、ハイリスク型に分類されるべきだと判断できます。
逆に、欧米では子宮頸がんの組織で見つかることが少ないと捉えられている52型、58型は、日本では発見率が高いのが特徴です。万が一ハイリスク型のヒトパピローマウイルスの感染を原因とする異形成が起こっても、異状化した細胞が100%子宮がん化するとは限りませんし、がんの発症率が最も高いと言われる16型のヒトパピローマウイルスが見つかったケースでも、子宮がんの発症率は20%程度だと報告されています。
異形成が発見された場合には、従来のがん検診だけではなく、ヒトパピローマウイルスのDNA型をチェックする検査も併せて行った上で、適切な治療方針を立てなくてはなりません。