子宮がん(頚がん)は最終的に浸潤がんとなって他の器官にも転移していきますが、最初は細胞が正常ではなくなる異形成から開始し、異形成が「軽度→中度→高度」と悪化し、やがて上皮内がんになる、という経過を辿ります。ヒトパピローマウイルスに感染すると細胞ががん化しますが、人体に元々備わっている免疫力のおかげで、感染しても大半は自然にウイルスが排除され、治癒に向かいます。
子宮がんを発症するのは異形成が一部で軽度から高度へと進行した場合ですが、異形成の進行途中でヒトパピローマウイルスが消滅した場合、細胞の異形成もほとんど消えていきます。レベル別に異形成が子宮がん化する確率をチェックしてみると、軽度で2%未満、中度で約20%、高度になるとおよそ40%を記録しています。
異形成は発がんの恐れのある病変ではありますが、がん化しているわけではありません。組織検診を定期的に行い、異形成の恐れがある組織や細胞を継続して採取すれば、異形成がなくなる可能性もありますし、高度まで進行した異形成が軽度までレベルを落とすケースも出てくるわけです。
異形成が軽度の場合、大半が自然に治りますので治療は試みず、定期検診を2ヶ月から3ヶ月ごとに行って経過観察となるのが一般的な対処方法です。そのまま進行するのか、あるいは自然治癒できるかの判断が難しいのが異形成の中度段階で、感染しているヒトパピローマウイルスの型やこれまでの経過などを参考材料にしながら、基本的には軽度同様経過観察される場合がほとんどです。
異形成が高度に達する場合、治療の見解は医療機関によっても異なり、1年間組織検査を定期的に行っても異形成が消えなければ手術を受けるべきだ、という意見もありますし、目に見えなくても子宮がんが密かに進行している恐れがあるので、手術はただちに受けた方がいい、早急な手術を勧める意見もあります。